「あなたは特別だ」|映画『アイランド』を見て

 

Davidの最新のSpreakerで話されていた映画「アイランド」が気になって見てみた。

 

近未来。大気汚染から守られ、管理の行き届いた安全で快適なコミュニティで暮らすリンカーン。彼やその他の住人にとっての夢は、地上最後の楽園といわれる"アイランド"へ行くこと。そしてその抽選会が毎日のように行なわれていた。だがある日、リンカーンは換気口から入ってきた一匹の蛾を見て、ある疑念を抱く。やがて彼が独自に調査を進めるうち、自分たちは保険契約を結んだクライアントへ臓器を提供するために生かされているクローンで、"アイランド行き"の名の下に臓器を摘出される、という事実を知ってしまう...。

 

youtu.be

 

 

 

かなりでかい何かを解き放ってくれるように感じた。

 

 

(以下ネタバレ注意)

 

 

 

今とにかく心に残っているのは、

臓器移植用の「製品」として、当初は植物のように育てられるはずだったクローンが、
実は人間のような意識や生活をもたないと肉体が維持できないのだとわかり、
そのために「人間としての記憶、教育の刷り込み」が行われている場面。


「製品」たちは四六時中モニターを見せられ、そのモニターによって記憶を刷り込まれるわけだけど、

その中で繰り返し繰り返し、

「You are special」あなたは特別だ
「You've been chosen」あなたは選ばれたのだ
「Very special」とても特別だ
「You are special」あなたは特別だ
「You've been chosen」あなたは選ばれたのだ
「Very special」とても特別だ

 

と刷り込まれる。


この場面が強烈に印象に残っている。

(人間としての意識をもつためには「特別だ」と刷り込む必要がある、というのが興味深い・・)

 


この場面を見ているとき、

あ、この、
今自分だと思っている、
他の人たちと区別できるという意味で「特別」だと思っている、
このわたしという意識も、

実はただこうやって
「あなたは特別だ」という声だけに何度も何度も耳を傾け続けることによって
そうだと思いこんでいるだけなんじゃないか???

あのクローンたちと同じように。

 

・・という認識が強烈にやってきた。

 

 

今まで無意識に、
アプリオリに(先天的に/ゆらぐことのない前提として)存在している」と感じてきた
「私という意識」は、

実はこうして「教育」されて、
「ある」と感じられているだけのものなんじゃないか・・

そういう感覚が強く感じられた。

 

 

そしたら、
もしこの内側の「あなたは特別だ」という声だけに耳を傾けるのをやめたら、
どうなるんだろう???

と、別の選択肢があることが感じられてきた。

 

「あなたは特別だ」という声に耳を傾けるのをやめたら、

それを信じるのをやめたら、

それを望むのをやめたら、

そうじゃない方を望んだとしたら、

いったいどうなるんだろう。

 


(今までこの内側の「あなたは特別だ」という声だけに耳を傾けようとしてきたのは、
あの「神から離れたら・・? 」という小さな狂った考えについていきたいと望んだからだろうか。


そしてこの「特別だ」が意味するのは、
神の一体性・完全性から離れるという意味でしかないんじゃないか。)

 

 

あのクローンたちが刷り込まれている場面が、
今自分の心のなかで起こっていることを見せてくれているように感じられて、
とても、とても助けになるように感じている。

 

ありがとうございます。